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感情的にならない子どものしかり方とは

正しい子どもの叱り方とは

子どもが危ないことをしたら叱らなくてはいけません。しかし、何度も叱っても改善されないことはよくあることです。次第に感情的になってしまうことがあるでしょう。
その時、子どもを怒鳴って恐怖を与え、言うことを聞かせようとしているのではないでしょうか。
恐怖を与える方法は、即効性があるように思うかもしれません。しかし、結果的には効果がありません。その理由と効果的な叱り方について考えていきましょう。

怒鳴ったり脅したりする叱り方が間違っている理由とは

子どもは慣れていく

恐怖を与えるしかり方を繰り返していると子どもは慣れていくものです。そうなると、親は更に強烈に恐怖を与えなければとなってしまいエスカレートしていき、やがて、虐待につながっていくでしょう。

子どもは恐怖から逃れることだけ考えて、叱られている理由に気を向けられない

大人でも怖いことがあればすぐに逃げ出したいものです。子どもも、もちろん同じです。子どもは怒鳴られたり、脅されたりする状況から逃げることを考え、どうして叱られているのかという理由まで気持ちを向けられません。
「怖いから、やめる」「親が怒るから、しない」となり、結果的に良心が育たなくなります。

親に見つからなければよいという思考になる

良心が育っていないので、叱られた行動や言動をやってはいけないことではなく、親にバレなければいいと考えるようになります。

怒鳴ったり脅したりして相手を分からせようとする

お友達との関係で、自分の思い通りにならないときや相手が言うことを聞かないときは、自分が親にされたように恐怖で分からせようとするでしょう。子どもは親の言動や行動を見て、学習するからです。

そもそも叱るとは

今の叱り方で子どもはちゃんと理解できているのだろうか悩むのではないでしょうか。そこで、叱ることとはどういうことか考えてみましょう。
叱るとは、子どもが正しい方向へ導くために何が良くないのかを「気付かせる」ことです。
一方、怒鳴ったり、脅したりすることは叱るではなく怒るです。怒るとは、感情をあらわにしイライラをぶつけることで、そこに思いやりはありません。相手の気持ちを考えない自分本位の行動なのです。
「何度叱っても直らない」となる理由は、叱っているつもりが、怒ってしまっているのではないでしょうか。
はじめは子どもにやったことを分かってもらうために叱ったはずです。しかし、段々と感情的になり、怒りをぶつけるだけの行為になっているかもしれません。
子供を叱るときこそ、冷静になりましょう。

子供を叱るときに心がけておきたいポイント

叱っても親の言うことを聞かない、効果がない場合、叱り方に問題があるかもしれません。見直すポイントと心がけたいところを見てみましょう。

本当に叱らないといけない行為か

自分の身に危険が生じた場合と、周囲に迷惑や危害を与える場合は叱るべきです。
例えば、道路に飛び出したり、公共の場で騒いだり、お友達を殴ったりしたときなどは、叱らないといけません。
それ以外のときは、叱る必要はあまりないでしょう。些細なことでうるさく言うのではなく、ここぞという重要な場面で叱ることが効果的です。

その行為をした子どもの気持ちを考えてみる

親の気を引くためにわざと叱られる行動をすることがあります。例えば弟や妹が生まれて、自分に構ってもらえなくなったので、イタズラをして親の気を引こうとする場合です。
子どもは親にもっと構ってほしいのです。子どもの気持ちを汲み取り、コミュニケーションやスキンシップをとる時間を増やしてあげれば改善されるでしょう。

子どもに親が叱っている理由が伝わっているか

子どもがどうして叱られているのか伝わっていないかもしれません。
例えば、何かをしながら片手間で叱ったり、理由を言わなかったりすると、子どもはどうして叱られているのか分かりません。それどころか、自分自身が否定されたように感じ、卑屈で無気力になっていくこともあります。

正しい叱り方のメリット

正しく叱ることで子どもにとっても親にとってもメリットがあります。

命を守る

危険な行動を避け、命を守るために、大人は叱って分からせることが大切です。いきなり道路に飛び出してしまうと命にかかわります。
近年、叱らない育児が話題ですが、命にかかわることは叱らなければ子どもは理解できません。「また今度気を付けてね」とは、言えない状況になるかもしれないからです。
子どもに危険であることを理解してもらうために正しく叱って、子どもの危機察知能力を高めましょう。

他人を傷つける行為を防ぐ

人に危害を加えることはしてはいけないことと分かってもらうために、きちんと叱る必要があります。危害を加える行為は「お友達が嫌だから」という生易しい理由ではありません。
誰であろうと、暴力や暴言、それらにかかわる行為で他人を傷つけてはいけないからです。
誰でも大切に思っている人はいます。傷つけることは、相手だけではなくその周囲の人を巻き込んでまで悲しませてしまう行為です。暴力や暴言から得られるメリットはなく、自分に回ってくるかもしれないと伝えましょう。

社会のルールを覚える

親に叱られることで、子どもは社会のルールを学びます。逆に言えば、子どもが間違ったことを叱らなければ、分別できずに育ってしまいます。
子どもは教えてもらえなければ、いけないことの区別がつきません。このまま成長していくと自分勝手に行動し、周囲に迷惑をかけてしまいます。知らなかったではすまされないことを親は子どもに教えなければいけません。

正しい子どもの叱り方とは

子どもが明確に叱られた、怒られたと区別をつけることは難しいかもしれません。しかし、伝え方次第で伝わり方や受け取り方は変わります。そこで必要なのが上手な叱り方です。

叱る理由を明確にする

子どもを叱るとき、どうして叱っているのかをわかるように伝えるようにしてください。曖昧にしてしまわないことが重要です。
子どもは叱られたことに驚いたり、ショックを受けたりしているので、どうして叱られているのかまで考えが回りません。
また、理由なく叱られると、反抗的になってしまうかもしれません。言うことを聞いてくれず同じことが繰り返されてしまいます。
そうならないために叱るときは丁寧に説明することから始めてください。面倒ですが、その場できちんと説明し、子どもを納得させることで問題の改善、子どもの成長につながるでしょう。

その場ですぐに叱る

道路に飛び出す、お友達に暴力を振るうなどしたときは、その場ですぐに叱ることが大切です。
なぜダメなのかその場で叱らないと「どうして危ないのか」「お友達を傷つけてはいけないのか」など子どもはすぐに忘れてしまい、大事なポイントがブレてしまいます。
状況によっては危険回避のため、その場から離れる必要がある場合もありますが、できるだけ時間を置かずにすぐに対応しましょう。
他にもお友達の前で怒鳴ってしまうと、子どもの気持ちを過剰に傷つけ、肝心なところが伝わらない可能性があります。そのような場合は人気の少ないところへ連れていき、叱ることが大切です。

子どもの目をしっかり見る

しっかり子どもの目を見て叱ることが大切です。子どもの目を見て叱らないと、叱られている実感を持てません。
何かをしながら片手間で叱ると、実感を持てないまま、注意を聞き流してしまいます。
叱る意図と目的が伝わっていないと、何度も同じ過ちを繰り返してしまうので気をつけたいところです。

言葉遣いに気をつける

子どもに叱る意図と目的を伝える際、言葉遣いは重要な要素となります。「お父さんにいうよ」とか「おばけがくるよ」などと脅しを含んだ叱り方はNGです。あくまでその場しのぎの方法です。根本的な解決にはならないので注意してください。
注意やアドバイスがブレないことも大切です。叱られるたびに言うことがコロコロ変わると、子どもは混乱してしまいます。一貫性がないことで親に不信感を抱いてしまう可能性もあるので気をつけたいところです。
そして、子どもの人格否定につながるような言葉も避けましょう。
感情的になって暴言を吐く、子どもの人格を否定するような言葉や「そんなことをする子だと思わなかった」など存在を否定してしまうと、自己肯定感を下げてしまいかねません。

叱るときは手短に

子どもを叱っていると叱っているほうの着地点がわからなくなり、長々となってしまいがちです。しかし、子どもの集中力は短く、すぐに途切れてしまうので、どうして叱られているのか、何が悪かったのか本質がわからなくなってしまいます。
叱るときは、意図や目的を含めてできるだけ手短にわかりやすく伝えましょう。
その際、叱る理由は一つにしてください。叱っているうちにアレもコレも出てくることがあるでしょう。ポイントが多すぎると子ども自身がわからなくなってしまうからです。

改善したら褒める

子どもが叱ったことに対して改善できていたら、必ず褒めるようにしてください。毎回叱られてばかりだと、子どもは反抗的になったり、消極的になったりしてしまいます。
スーパーでお菓子を我慢したら褒めてあげましょう。褒めるときは「今日はおりこうさんだったね」ではなく、「今日はお菓子を我慢できたね」と具体的に共感してあげてください。
そうすると、自分のことを見てくれている、と感じて自信につながり、愛情を感じることができるでしょう。ぎゅっと抱きしめてあげるなどのスキンシップも効果的です。

子どもを叱ることは難しいことです。時には間違った叱り方をするかもしれません。しかし、叱り方に悩む今がチャンスです。頭ごなしに叱らず、落ち着いて理由を説明し、出来たら褒めることを心がけましょう。
子どもは失敗することも多くありますが、正面から向き合うことで親の愛情を受けて失敗を成長に変えていくのです。

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